地中海東岸(フェニキア、アラム、ヘブライ)
はい、地中海東岸に触れていきたいと思います。
二個前のブログで次回予告をしていたので、貼り付けますね。
【次回予告】
シリア・パレスチナ地方は、再びミタンニ王国の勢力下に入ってから200年ほどエジプトなどから干渉を受ける訳なんですが、前1200年頃に「海の民」が現れて以来、いろんな人たちはシリアらへんから手を引きました。で、空いた場所でフェニキア人、アラム人、ヘブライ人などが活動をはじめるわけです…
海の民てゃのあとのお話、です。それでは今日も対戦よろしくお願いします。
【フェニキア人】
セム語系で、民族と言うよりは地中海で海上貿易をしていた集団って感じらしいです。
シドン、ティルスを中心に活動します。
輸出品は特産であるレバノン杉、エジプトではミイラの棺、防腐剤など様々な用途で使われました。
レバノン…カルロスゴーンじゃん…
フェニキア人、海の民が現れる以前から存在はしていました。前までエジプトの新王国に支配されていたんだけど、海の民がやってきて自立できました。青銅器文明段階の都市ウガリトは海の民に滅ぼされたみたい。それ以外のシドン、ティルスって都市は海の民に刺激されて活発になりました。
フェニキア人はなんといっても?アルファベットの元になる線状文字、フェニキア文字をつくりました。カナーン文字がもとになっています。
もともとはシドンが有力だったんだけど、次第にティルスが力を持っていきます。ティルスはあれだね、植民市カルタゴの母市。
前8世紀後半になるとアッシリア帝国の支配下にはいるんだけど、アッシリアさんからの圧迫がしんどくてカルタゴに殖民する人が多かったらしい。
その後は新バビロニアから支配され、アケメネス朝ペルシアに支配され…となっていきました。キュロス2世は征服地にもやさしめだったらしいから、その保護の元で地中海交易を継続したそうな。
【アラム人】
セム語系です。前1200年頃、海の民がきたらへんですね、そこからシリアあたりに定住して、内陸部の陸上貿易で活躍しました。ダマスクスを中心に活動します。
フェニキアは海、アラムは陸、です。
アラム人はたくさん交易をしたので、彼らが使ったアラム語、アラム文字も広まっていきます。西アジアの共通国際語になったり、アッシリア帝国や新バビロニア王国でも使用され、アケメネス朝では公用語の一つにまでなりました。すげー!
【ヘブライ人】
前1500年頃からシリア・パレスチナ地方で活動し始めたセム語系民族です。
オリエントではじめて一神教信仰であるユダヤ教をつくりあげました。唯一神をヤハウェとするやつです。今は辛くてもいつかメシア(救世主)が現れ、最後は自分たちだけが救われるという選民思想をもっていました。
ヘブライ人はパレスチナで牧畜に従事してたんだけど、飢饉に遭遇して豊かなエジプトへ移動。でもエジプトでは奴隷にされてしまう…そんな状況から逃げ出すべく、モーセに率いられたヘブライ人は出エジプトをします。ちなみにラメス2世治世だと言われてます。
逃げてるときに紅海を前に追い詰められてぴえぴえ、どうしよう、、となっているときモーセは神に祈るんです。そうしたらなんと海が二つに割れて!逃げることができ、シナイ山で神から十戒を授かるってお話は有名ですね。
ヘブライ人、呼び方がいくつかあるんですよ。イスラエル人だったりユダヤ人だったり。イスラエル人ってのは旧約聖書の中で神から与えられた名称。そしてユダヤ人ってのは、ヘブライ王国が分裂してユダ王国ってのができるんだけど、その人たちがバビロン捕囚にあってそう言われるようになったぽよ。
ヘブライ人はもともと統一国家をつくったりはしていなかったんだけど、海の民(ペリシテ人)の圧迫に対抗するためにヘブライ王国がつくられました。
第2代の王ダヴィデがペリシテ人を破り、周辺を征服、イェルサレムを都にします。そして次のソロモン王のときに全盛期になり、ソロモン神殿を建設しましたぴょん。
ソロモン王の死後、北のイスラエル王国と南のユダ王国に分裂、イスラエル王国はアッシリアに滅ぼされ、ユダ王国は新バビのネブカドネザル2世によって制服、ヘブライ人がバビロンに連れ去られるバビロン捕囚がおきました。
えーなんか下手じゃない?まとめるの下手じゃない?
まあいいです。いちいち凝ってるとなかなか前に進めないので…
ということで、最後でちょっと触れちゃったんだけど次の記事ではアッシリアなどのお話ができたらななどと思っています。おしまい。